DX推進者に選ばれて、よしやるぞ!と思っていても、意外とDXではない課題を頼まれることになる。 →できるなら対応して、信頼を勝ち取って!
DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略語であることは聞いたことがある方も多いと思います。
ちなみに今更人に聞けないけど、「DTじゃないの!?」と思う方も多いと思いますが、英語圏では「Trans」を「X」と省略する文化があるため、DXと略されます。
経済産業省「デジタルガバナンス コード」を見てみると、
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
とあります。
DXで最も大事なのは、「製品やサービス、ビジネスモデルを変革する」と言う点ですが、
ぶっちゃけハードルが高くてムリ!
もちろん、世の中にはDXを行って、大変革を遂げ、新たな市場を作り出している企業もたくさんありますが、始めてみると、「製品やサービス、ビジネスモデルの変革」なんて簡単じゃないと言うことがすぐにわかります。
また中小企業、大企業に限らずこれまで製品やサービスをそれなりに安定して販売してきた会社からすれば、需要があるかどうかも分からない大冒険に出るよりも、何か便利っぽいツールを入れて業務を効率化し、人件費を安く抑えられれば十分と言う結論に行き着きます。
その一方で「DX」の中の「デジタル」と言うワードが欠落して「変革」だけが残り、
人事制度見直して! とか、
社員のエンゲージメントを高めて!
それデジタル関係ないんじゃ、、、と言う依頼が来たりします。ちょうど私のところにもこんな依頼が来ました(笑)。
「デジタル関係ないから断ろうかな」とも思いましたが、チーム内に別の人事制度に関わった方がいたため受けることにしました。
もちろん、他に既にDXの課題が決まっていたり、一切関わった事がない分野でできる気がしない場合は、無理にとは言いませんが、DX推進者の多くは基本的に、新しいこと学びながら実践していくことになります。
今までもみんなが実施すべきと考えていた課題があったが、そもそも受けられる部署がなかった、受けている余裕がなかったと言う場合には、積極的にその課題を受けるべきと考えています。
と言うのは、DX推進者は信頼がない、マイナスの印象からスタートするためです。
DX推進者はどうしても穿った目で見られがちです。
・訳の分からんツールを入れて、今までやってきたやり方を強引に変えてくる。
・自分達の要望を受け入れてくれない。
・そもそも面倒臭そうなので、関わりたくない
など
その対策として必要なのが「デジタル」、「トランスフォーメーション」のどちらかが欠落している課題であっても受ける事であると考えました。
今までアナログだった会社が真の意味でのDXを行っても、現状とのギャップがあり過ぎて、社内での支援者を集めることができず孤立します。
社内の要望に応える事で、ユーザーに信頼してもらい、次の課題が進めやすくなります。
経営者や決裁者から、「その課題は新の意味でのDXではなく、ただの業務改善であり、私が求めているものではない!」と言われた場合は、もちろんその課題は進めるべきではありませんが、
大抵の場合は、「真の意味でのDX」は求められていないと思います。
よって結論としては、DX推進の始めの段階では、支援者を増やすため「デジタル」、「トランスフォーメーション」のどちらかが欠落している課題であっても積極的に受けるべきとなります。
一見遠回りなようですが、支援者を増やすことで、次の課題が格段に進められ易くなります!
この記事が少しでも皆様のお役にたてたら嬉しいです。
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