DXのはじめの一歩! 会議の効率化方法、3選!②

DX

 前の記事「DXのはじめの一歩! 会議の効率化方法、3選!①」で記載した通り、

 会議は多くの人の時間を奪っています。これからDXを進めたい方はもちろん、

 DX関係無くても、少しでも早く帰りたい、残業を減らしたいと考えている方は、

 ぜひこの記事を最後まで読んで、会議の効率化にチャレンジしてみて下さい!

 

目次

  • 会議の効率化方法、3選!
  • まとめ

 

会議の効率化方法、3選!

 前の記事では、私の会社で行っている最もムダな会議とその問題点についてご紹介しましたが、

 ここからは、私が考えた「相談会議」に限らず、会社で行われている全ての会議を

 効率化する方法、3選をご紹介します。

1.会議でムダが発生しているという事を、部署のトップに理解してもらう

2.開いても良い会議のルールを決める

3.PowerPointやGoogleSlideなどのをプレゼンツールは極力使わない

1.会議でムダが発生しているという事を、部署のトップに理解してもらう

 まずは部署のトップの理解を得る事!ここからスタートです。

 ここを乗り越えないと、次の2と3には進めません。

 

 例え、社長から「会議を減らせ!」という指示があり、いざ会議を減らす提案をしたとしても、

  • どんなムダが発生しているのか?
  • どれだけムダが発生しているのか?
  • なぜそのムダが発生しているか?

 をトップが理解できていないと、「その会議は特例なのでこれまで通り」などと言われ実際に

 減らす事ができず、大きな活動に広げる事ができなくなります。

 (こう言うのを「総論賛成、各論反対」と言います。)

 もしくは最初は効率化できても、意識が変わっていないと結局また元のムダな会議に

 戻ってしまいます。トップの理解を得るために上記の3点について、分析してみましょう。

 

 まず「どんなムダが発生しているのか?」について、私の会社の場合は前の記事で書いた通り、

 「大人数」と「長時間」と「曖昧な目的」が組み合わさって、多くの人の時間を奪っている点です。

 

 続いて会議で「どれだけムダが発生しているか?」計算してみましょう。

 計算方法は次の通りです。Aを参加人数、Bを会議時間、Cを1年間あたりの開催頻度とし、

 それぞれを掛け合わせ、まずは「①現在の総会議時間」を求めます。

 次に、参加人数、会議時間、1年間あたりの開催頻度の全て、もしくはいずれかを減らした

 目標値であるA’、B’、C’を決めて掛け合わせ、「②目標の総会議時間」を求めて下さい。

 A’、B’、C’は全て減らしても良いですが、始めから高過ぎる目標を立てると達成が

 難しくなりますので、どれか一つだけ減らすでもOKです。

 最後に「①現在の総会議時間」から「②の目標の総会議時間」を引けば「③ムダな時間」を

 求める事ができます。

 

  ①現在の総会議時間   = A(参加人数) × B(会議時間) × C(1年間あたりの開催頻度)

  ②目標の総会議時間   = A’ × B’ × C’

  ③ムダな時間(削減効果) = ①で求めた現在の総会議時間 ー ②で求めた目標の総会議時間 

   ※費用で計算したい場合は、求めた会議時間に時給をかけてください。

 私が所属する会社で行なっている会議で実際に計算したところ次の通りとなりました。

  ①現在の総会議時間   = 20人 × 4時間/回  × 120回(年12回×10部署) →9,600時間

  ②目標の総会議時間   = 20人 × 0.5時間/回 × 120回(年12回×10部署) →1,200時間

  ③ムダな時間(削減効果) = 9,600時間 ー 1,200時間            →8,400時間 

 「大人数で毎月10の部署で半日かけて行なっている相談会議」をターゲットとし、

 相談と意思決定を無くして情報共有のみとする事で30分で終わらせる事を目標とします。

 これだけで年間8,400時間も削減することができます。

 

 もちろんこの会議を行う前に、各議題の議論と意思決定は少人数の会議で済ませておく

 必要がありますが、それでも数千時間の効果は充分に見込めます!

 また自分の業務に関係の無いその他の議題について、ムダな議論を聞かされる事はなくなります。

 

 3つ目に「なぜそのムダが発生しているのか?」については、目的が曖昧な会議が開かれている点と、

 この会議によってムダが発生していると理解していない点になります。

 

 以上をまとめると、そのまま上長への説明文が出来上がります。

 「ウチの部署では、大人数と、長時間と、曖昧な目的、が組み合わさって、会議中に多くの

  ムダな時間が発生しています。これは年間8,400時間にもなり、とても大きな損失と言えます。

  この原因は、目的が曖昧な会議が開かれている点と、この会議によってムダが

  発生していると理解していない点になります。」

 

 これで上長が「このままではまずいな!」と思うはずですが、気をつけなければならないのは、

 この後です。単純に会議を減らせば良いのか?、短くすれば良いのか?と言うとそうでは

 ありません。削減効果があり、部署内で永く根付く具体的な方策が必要となります。

 次のステップでこの具体的な方策をご紹介します。

  

2.開いても良い会議のルールを決める

 「できるだけ会議を減らすように!短くするように!」と言うふわっとした指示では、

 一時的には減ったとしてもすぐに元に戻ってしまいます。

 そこで、「開いても良い会議のルールを決め」、このルールに則った会議のみ開催しても

 良いことにします。

 

 私が考えた開いても良い会議は次の通りです。

 大事な点は、開催する会議を必ず分類1〜4に当てはめ、当てはまらない会議は開かない事です。

開催しても良い4つの会議

No  会議名   開催目的会議時間の目安参加可能人数   備考
1承認ミーティング意思決定〜1時間〜6人・上長に承認をもらう
2相談ミーティングブレインストーミング
相談、調整、など
〜1時間〜6人・多部署や自部署内の
 意見を聞く、相談など
・開催前、開催時に
 会議の目的を参加者で
 共有する
3報告会情報共有〜30分7人以上でも可・1人の持ち時間は3分
・質疑応答なし
・Web形式推奨
4勉強会、説明会教育無制限7人以上でも可・内容の動画化推奨
・Web形式推奨
・休憩は必須

 参加可能な人数は、「承認ミーティング」と「相談ミーティング」は6人まで、

 「報告会」と「勉強会、説明会」は7人以上でも可としています。

 

 この理由は、「会議の7人ルール」と言う法則が存在するからです。

 この法則は、会議への参加者が6人を超えると、1人増えるごとに生産性が10%下がると

 言うものです。6人を超えると参加者の当事者意識が薄れて、話し手と聞き手に別れてしまい、

 議論ができなくなってしまうからです。会議を開く際には、この人数も意識してもらうため、

 参加人数により、会議名を「〜ミーティング」と「〜会」に分けています。

 

 それではここから、No 1〜4に分類した会議の詳細を一つずつ紹介します。

No 1.承認ミーティング

 1つ目は、意思決定のための「承認ミーティング」です。「会議の7人ルール」を踏まえ、

 参加者は「6人まで」としています。また背景説明に時間がかかるものもあるため、

 時間は「1時間まで」としました。

 7人目以上の関係者には、意思決定後にその内容を通知して下さい。

 

No 2.相談ミーティング 

 2つ目の「相談ミーティング」は、No 1の「承認ミーティング」よりも開催のハードルを下げた

 ものになります。まだ自分の考えが固まっていないけれど、詳しい人に話を聞きたい場合などに

 開催して、参加者に意見をヒアリングできます。また参加者みんなでブレインストーミングを

 する際もこの「相談ミーティング」となります。厳密に意思決定までは必須とはしませんが、

 事前と会議開始時に必ず開催目的を、参加者で共有することもルールとします。

 

No 3.報告会

 3つ目は「報告会」です。私が前の項で削減のターゲットとした会議です。

 一般的には、「報告のためだけに会議は不要!資料を見れば分かる」と言われており、

 情報共有のツールもたくさん出回ってはいますが、どんなに便利であっても、

 直接の関係者以外は、見ません!これは断言できます。

 

 情報は共有しておきたいが、会議参加の負担はできるだけ減らしたい!と言う

 両方の目的を叶えるために考えたのが、この「30分の報告会」になります。

 1人あたりの報告時間は約3分、PowerPointであればスライドも3枚までとします。

 何より大事なのは情報共有のための報告会なので、決まった事項を報告し、

 その場での議論や方針変更は行わないことです。

 また聞くだけの参加者は移動時間もムダとなるため、できる限りWeb視聴を推奨します。

No 4.勉強会、説明会

 最後の4つ目は「勉強会、説明会」です。時間は「無制限」としました。

 「無制限」とした理由は、2つあり、勉強会の場合は、ボリュームが多く、

 短時間で伝え切ることはできない点が1つ、

 もう1つは「もっとみんなに勉強して欲しい!」と言う私の強い希望が込められています。

 

 少し話が逸れますが、私の会社には、「これまでずっと同じ事をしていて問題がなかった。

 このやり方が最適だ!」と言って何も考えず、同じ事をやり続ける人が大勢います。

 これらの人達は、DXの根本である「変革」を嫌います。一方で常に勉強している人は、

 より仕事を楽にするために、会社の将来のために工夫を凝らします。

 つまり、普段から会社の中で勉強する事をもっと習慣にして、「自ら変革するマインド」を

 身に付けてもらうため、「勉強会」を開き易い条件としています。

 

 ただ勉強会を開催する側が何度も説明をするのは手間なので、内容を動画化して、

 クラウドや共有サーバに入れ、いつでもどこでも見られるようにする事を推奨します。

 

3.PowerPointやGoogleSlideなどのをプレゼンツールは極力使わない

 会議と言えば、何でもかんでも「PowerPoint」を使う会社が多くあります。私の会社もそうです。

 「PowerPoint」は確かに優秀なプレゼンツールで素晴らしい資料を作ることができますが、

 社内の1回の会議で素晴らしい資料は、必要でしょうか?

 「PowerPoint」では色々な表現ができるが故に作成にとても時間のかかるツールでもあります。

 表やグラフ、コメントを報告するだけであればExcelで充分です。

 会議開催前にかかる時間にも着目し、思い切って「PowerPoint」を使わないようにする事も

 大きな負担軽減に繋がります。

 

まとめ

 以上が私が考えた会議の効率化方法、3選になります!会議の減らし方については、

 書籍やネットでも色々と情報が溢れていますが、社員の平均年齢が高い私が所属する

 アナログおじさんだらけの会社実現しようとすると、目標が高過ぎて、上手くいく

 イメージが全く持てませんでした。

 

 そこで、アナログおじさんだらけの会社でも、実行できる効率化方法を考えてみました。

 

 冒頭にも書きましたが、かく言う私の会社も実践はこれからになります。

 進捗がありましたら、改めて記事にしますので、ぜひ皆さんもこの記事を読んで

 会議の効率化に取り組んで下さい!

 

 この世から、ムダな会議が1回でも、1時間でも無くなりますように!

 

 以上

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