DXオススメ書籍6:デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門

DX

 

私が読んだDXのオススメ書籍の第6弾として、

デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門」をご紹介致します。

¥1,650 (2024/04/29 00:33時点 | Amazon調べ)

著者は株式会社NIコンサルティング代表の長尾一洋さんです。

 

「DXなんて大企業だけの話で、中小企業には関係ない!」

「効果が出るか分からないDXにお金はかけられない!」 

「社内にデジタルに詳しい人がいなくて、何から手をつければ良いか分からない…」

と考えている中小企業の皆様!

この本を読めば、すぐにあなたの会社もDXを始めることができます。

 

本書の特徴は、「デジタル人材、ノウハウ、予算、専門知識」がない

中小企業でも実行できる戦略のみが紹介されている点です。

むしろアナログな業務が残っている会社ほど、劇的に生産性をアップすることが可能です!

 

ぜひとも本書を読んで頂きたく、記事にしました!

  

この本を選んだ理由

私が働いている会社は従業員1000人以上の大企業に分類されますが、

私が担当するDXチームの管轄は300人の部署です。

 

私が所属するDXチームには、情報システム部の出身者もおらず、DXについても素人集団です。

また予算にも制限があり、潤沢に使えるとは言えません。

 

当初、DX関連の書籍を探している中で本書を見つけ、

「大企業と中小企業のDXは何が違うのだろう?」と言う興味で購入しましたが、

読んでみたところ、

 ・できる事が制限されている今の状況と同じだ!

 ・DXの基本は「小さな活動から始めて効果を積み上げ、徐々に大きな活動に繋げることが鉄則!」

  で、小さな範囲ですぐに実行できる戦略が紹介されている本書は、とても参考になる!

と感じました。

 

むしろ、DXを進める際に、「費用も人員も無制限で、使いたい放題!」と

言う状況など、あり得ません。

 

本書のタイトルには「中小企業のための」と記載がありますが、

本書はどの企業にとっても「DXの入門書」となると思い、今回選びました!

 

他の書籍との違い3選

私はこれまで、10冊以上のDX関係の書籍を読んできました。

本書とそれ以外のDX関連書籍を読んで感じた3つの違いについて、ご紹介します。

 

それが、こちら↓の3つです。

 1. 巷に流れる「DX成功の3つの条件」は”無視”せよ

 2. デジタル人材を代替するノーコーダーの獲得

 3. 分散入力即時処理

どれも他の書籍には書かれていない内容です! 

一つずつ説明していきます。

 

1. 巷に流れる「DX成功の3つの条件」は”無視”せよ

他の書籍との違いの1つ目は、巷に流れる「DX成功の3つの条件」は”無視”せよです。

初めから衝撃を受けました! 他の書籍と書いてある事が真逆だからです。

 

巷に流れるDX成功の3つの条件とは、

  1. 経営者がDXにコミット(積極的に関わる)

 2. 経営者がDXを含めたビジョンを描く

 3. デジタル人材を確保する

です。パッと見てわかる通り、ほとんどの会社に取って「無理ゲー」です。

 

他の書籍ではこの3つが成功の条件として、当たり前に書かれていますが、

DXにコミットして、ビジョンまで描く日本の経営者はほとんどいません。

もしそんな経営者がたくさんいるのであれば、もっと日本のDXは進んでいるはずです!

 

またデジタル人材も簡単には確保できません。優秀なデジタル人材はIT企業にいますし、

わざわざ中小企業のIT担当のポジションを望むこともありません。

 

DX成功の3つの条件が1つも無くても諦める必要は無く

「それでもDXを進められる!」のが本書であり、

その具体的な手順が記載されていると言う点が他の書籍との違いの1つ目です。

 

2. デジタル人材を代替するノーコーダーの獲得

他の書籍との違いの2つ目は、デジタル人材を代替するノーコーダーの獲得です。

中小企業に必要なDX人材とは、どのような人物でしょうか?

 

本書では中小企業のDX人材として必要な能力を

 ・自社の業務を理解し、どのようにデジタルを活用して、どのような戦略を立てるかを”設計”する力

 ・リーダーシップ力

の2つとしています。

 

驚きなのは、上記に「プログラミングできる力」が入っていない事です。

本書ではプログラミングができる事よりも上記を2つを必要としており、

さらに能力ではありませんが、当事者意識を持って業務に取り組める事とも重要視しています。

知識があっても、他人事で無責任な人はNG

 

この考えからすると、中小企業に必要なDX人材は、

外部から連れてくるよりも、社内の業務に精通していて、

やる気も人望もある社員にデジタルを学んでもらう事が一番の近道になります。

 

ではこの社員に何を学んでもらうか?それは「ノーコードツール」です。

ノーコードツール」とは、ノンプログラミング、つまりプログラムを書かずに

システムを作ったり変えたりする事ができるツールです。

 

本格的なプログラミング言語は習得に数百〜1,000時間かかるものもありますが、

ノーコードツールは専門的なプログラミング言語が不要で、

数十時間で身につけられるものものあります。

「ノーコードツール」の方が断然、始めやすく、効果もすぐに得る事ができます。

 

では、この「ノーコードツール」で何をするのか?

それは、自社のホームページやスマホアプリの作成です。

外注せずに、自分達で作る事で、素早く作る事ができ、

必要に応じて、ブラッシュアップしていく事も可能です。

  

「ノーコードツールは便利だから、みんな使おう!」と書いてあるのが、

一般的なDX関連書籍ですが、本書はここからが違います。

 

この「ノーコードツール」でシステムを作る事ができる人である

「ノーコーダー」をどう獲得するのか?この部分に注目しているのが本書です。

 

社内の人を「デジタルスキル」と「当事者意識」のレベルで4つに分類した表がこちら↓です。

デジタルスキル
低い
デジタルスキル
高い
当事者意識 高い
当事者意識 低い

ノーコーダーにすべき優先順位は、① → ③ → ② → ④となります。

①の次は②では無く、③の方が優先順位が高いので注意しましょう!

 

まず、①のデジタルスキルも当事者意識も高い人が、もしあなたの会社にいるのであれば、

DX推進のリーダーになってもらい、最優先で「ノーコーダー」になってもらいましょう!

 

続いて③の現状のデジタルスキルは低くても、当事者意識が高い人を「ノーコーダー」に

選びましょう。私の会社でも主戦力になっているのがこの③の方々です。

もちろん私も今は③ですが、①を目指して日々、勉強中です。

 

その次は、デジタルスキルは高くても、当事者意識が低い②の方です。

知識をひけらかして評論家のようになるケースがありますので、優先順位は低めです。

もちろん私の会社にもいます、知識があって一見、正しいことを言っているように

聞こえるのですが、いつも最後には、「経営陣はDXに理解が無い」、「現場は反発する」と

言い訳ばかりで、結局何も進められないのがこの人達です。

 

最後に当事者意識もデジタルスキルも低い④の方は、

箸にも棒にもかかりませんので、諦めましょう。

 

実は以前、私が所属するDXチームに新しく来た方に、

「ノーコード」を勉強してもらいましたが、③にも②にも、ならず④のままでした…

 

本書に記載の通り、当事者意識が低い④の方は、自分で考える事をしないため、

「ノーコード」を覚えても指示待ち人間になってしまい、

残念ながら1人でアプリを完成させる事はできません。

 

よって「ノーコーダー」を獲得する為には、社外ではなく、

社内で「当事者意識が高い人」を優先としましょう!

 

現在のデジタルスキルが低くても、

当事者意識が高ければ自ら学んでスキルを高めていってくれます!

 

 3. 分散入力即時処理

他の書籍との違いの3つ目は「分散入力即時処理」です。

初めて聞いた時、自分が求めていた言葉はこれだ!と思いました。

なぜこの言葉が世間に広まっていないのか、不思議に感じています。

 

「分散入力即時処理」には次のメリットがあります。

それは「入力した瞬間に自動的に集計されて、その結果が遠隔からも把握できる」ことです。

 

私の会社には未だに紙の書類が多く、情報が紙のまま保管されています。

紙は回覧中に行方不明になったり、どこまで回覧されたかを確認するためには、

人に聞かなければなりません。また回覧後も、その情報を見るためには、

紙がある場所に行かなければならず、遠隔ではその中身を見ることができません。

 

しかし、個人が持っている情報をPCに入力し、データとして保管すれば、

いつでも、遠隔でそのデータを確認することができます。

さらに、「ノーコード」で申請書をアプリ化すれば、「回覧」もオンラインで行うことが

できます。これにより、申請書が行方不明になることも、どこまで回覧されたか

人に聞く必要もありません。

 

また紙のデータを一人の担当者が後から、まとめてPCに入力しても、

データとしては閲覧できますが、これでは情報の鮮度が落ちてしまいます。

 

これに対し「分散入力即時処理」はバラバラに入力されたデータを、

即時に集計することが可能になります。集計結果がすぐに出ることで、アウトプットも速くなり、

分析結果をもとにした意思決定スピードを上げていくことができます

 

これも高い外注費用を払って、システム構築する必要はなく、

「ノーコード」だけで実現することができます。

 

これまでは「分散入力即時処理」を表す言葉なかったため、

考え方とメリットを、毎回イチから説明する必要がありましたが、

この言葉が社内で浸透し、この考え方を基にして、

活動を行えば、DX活動のスタートでつまづく事はありません!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本書は「デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門」は、

他の書籍と違い、デジタルに詳しい人材がいなくても、また経営者がデジタルに

詳しくなくてもDXが始められる、まさに入門書です!

ぜひ、あなたも本書を読んで、DXの一歩を踏み出してみて下さい!

 

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以上

 

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